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クモの糸で人間がぶら下がれた 「スパイダーマン」の世界が実現 軽くて強い、NASAも注目

「軽くて丈夫なクモの糸は“夢の繊維”」

こう話す奈良県立医大の大崎名誉教授は自らクモの糸にぶらさがる実験に成功したクモの糸研究の第一人者だ。

果たして人間はスパイダーマンになれるのか? 大崎さんに聞いた。

糸を使ってビルからビルへ-。

ニューヨークの高層街を自在に移動するスパイダーマンは憧れのヒーローだ。
公開中の映画「アメイジング スパイダーマン2」では、この糸が移動手段だけでなく、強力な武器となり、また人命救助の道具としても活躍する。
「現実の世界でも、軽くて丈夫なクモの糸は“夢の繊維”。世界の企業などが製品化を目指してしのぎを削っています」。
こう話す奈良県立医科大の大崎茂芳名誉教授は自らクモの糸にぶらさがる実験に成功したクモの糸研究の第一人者だ。
果たして人間はスパイダーマンになれるのか? 大崎さんに聞いた。

クモも巣から落ちる?

「クモの糸は300度の高温でも溶けない耐熱性を持ち、また昼行性のジョロウグモの糸は紫外線で劣化しないどころか強化される性質を持つ。軽くて柔らかくて強い、まさに自然界に存在する夢の繊維として、クモの糸は世界の研究機関や企業が注目しています」。
こう力説する大崎さんは約37年にわたりクモの糸を研究し、数々の論文を発表してきた。

映画の中で、スパイダーマンが糸を使い、高層ビルから猛スピードで降りていくシーンを見た大崎さんは
「クモはエサをとらえるときなど凄い速さで降りていきます。なぜスパイダーマンが落下しないのか、その理由が分かりますか?」
と語り、その秘密をこう明かす。

「クモがぶらさがる糸は牽引糸と呼ばれ、1本に見えますが、実は2本で構成されています。つまり1本切れても落ちないよう命綱の役割を果たしているのです。しかも、クモの体重の2倍の強度を持っていることが分かっています」

では、クモは絶対に落下することはないのだろうか? 大崎さんが笑いながら答えた。

「驚かせると、さすがのクモも巣から落ちることがあります」

映画の中では、途中で糸が切れてスパイダーマンが窮地に陥る場面が度々あるが、
「クモは自分の体重を考え、慎重に降りていくので落下しないんです。自分の限界を知っているんですね。だから、映画の中のスパイダーマンのように決して無謀な“バンジージャンプ”はしません」
と説明する。

「ぶら下がり実験」成功

大崎さんは平成18(2006)年、クモの糸にぶらさがる実験に自ら挑戦している。
「試行錯誤の末に、長さ13センチ、計19万本のクモの糸を集めて束ね、体重65キロの私がぶら下がることに成功しました」

人がスパイダーマンになれることを証明した瞬間でもあった。

スパイダーマンは過去に何作も映画化されているが、最新作では、摩天楼がひしめくニューヨークの空中を飛ぶように駆け巡る勇姿が印象的だ。

近い将来、実現の可能性が見えてきたといわれる地上から宇宙へと続く「宇宙エレベーター」構想。
現在、NASAをはじめ世界各国の研究機関や建設会社などの企業が研究開発を進めているが、
「実はここでも、軽くて丈夫な繊維として、クモの糸が、エレベーターで使われる素材の候補の一つに挙がっているんですよ」
と大崎さんは語る。

手術で使う縫合糸や、女性のストッキング、防弾チョッキ…。これまで世界各国の企業がクモの糸を素材に、数々の新製品の商品化を試みています」
と大崎さん。
ただ、製品化するためにネックとなっている課題点を挙げた。
「その一つは量産化です。小さなクモが作り出す糸の量には限界がありますから」

バイオリンの弦も

現在、大崎さんはクモの糸でバイオリンの弦を作り出す実験も行っている。

クモの糸を束ねると、繊維間に隙間のない最密充填構造の糸ができるため、柔らかく深みのある音色を醸し出す弦ができることが分かったという。

「バイオリンの名器といわれるストラディバリウスの音色と比較しても遜色ないことが証明され、音楽の専門家からも『クモの糸で音楽が変わるかもしれない』と評価を受けています」
と大崎さんは説明する。

しかし、このバイオリンの弦を作り出すためには、長いクモの糸が大量に必要だという。

大崎さんはクモの糸を研究するため、長年かけてクモの生態研究も行ってきた。
「クモの糸を大量に収集するために、先日も沖縄のクモの生息地へ出張してきたばかりですよ」

たこ揚げの時に使う糸巻きのような道具でクモの糸を収集していくのだが、
「クモに気持ちよく糸を出して貰うためには、クモの糸を巻き取っていく人間が、いかにクモと呼吸を合わせていくかが重要なんです」
と大崎さんは言う。

人とクモの心の融合-。

まさに映画スパイダーマンが描こうとしている境地だ。(戸津井康之の【銀幕・メディア今昔】)

引用元はこちら


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